Carpe Diem

Think good thought.

今やらないと

 

 なぜそれを今やらなければ行けないのか。人生のあらゆることと同じように、その理由は特にはないしとても個人的なものだ。人に説明する必要もないと思っている人はたくさんいるだろうしそうでなくても、人に頼まれてそれを言葉でうまく説明することは容易ではない。好きな料理を最初に食べるか、途中で楽しむか、最後まで取っておくのかは人それぞれだし、生きている期間によっても変わってくるのかもしれない。自分も小さい頃は大好物は食事の最後までしっかり確保していた。最後のご褒美というか贅沢な楽しみの一つとして食事に何かしらの面白みを自分で付け加えようとしていたのかもしれない。俺は小さい頃であろうとも大人であろうとも自分で決めたり勝手に身に付いているもので、人にどうこう言われるものでも、どうこう言われて簡単に変わるものでもないと思う。

 最近になって、つまり生きている期間が長くなって自分の中で優先順位が変わってきた。食事においてもそうで好きなものを早めに食べるようになったし、少なくともわざわざ最後に取っておく必要はないと思うようになった。あったかいものはあったかいうちに、冷たいものは冷たいうちに。それは当たり前の事かもしれない。だとしたら、偏屈な考え方が正常になっただけという話ですむかもしれない。

 早くそれを食べないと無くなってしまう。そうは思わないし、よほどのことがない限り自分の皿の中にある好物が何者かに奪われる可能性は低い。そんなどうでもいいことはあまり考えていない。上記のように、良いものは良いうちにというのは一つの理由と言うか説明にはなるのではないか。冷めたハンバーグよりも温かい方がおいしく感じられるように。そのものを最大化すると言うか、機を逃さないというか。自分に取っての楽しみは自分のため。最後に食べるのもそのため。早く食べるのも自分のためなのだけども、その食材自体も最高の状態である。自分の順番は選べるのだけど、素材の最高の期間は選択できず常に変化していく。両方を最大化できるといいのではないか。

 旅行中大雨でも自然の中を楽しめるし、外出を躊躇わなくなった。今行かないとここに来ることは一生ない。雨が降らない確率も、雨が降る確率も自分にもコントロールすることは出来ない。そして、雨が降っているこの状態を楽しめるのは今だけなのかもしれない。雨の中で最高の状態が今日だとして、楽しめるのも今日の自分しかいない。今行くしかない。