Carpe Diem

Think good thought.

Manhattan

Woody Allen

 

彼の作品はいくつか特徴があると思う。

というよりは、毎回自分が同じようなことを感じているだけなのだろう。

いつも思うのはすり抜けていくこと。

内容はほとんど覚えていないことが多い。

覚えているのだけど細かいセリフなんかはすぐに消えていく。

これは最高だと思える素敵なセリフもあればくだらないと感じるものもある。

とにかく言葉が多いから覚えようとしていても覚えられない。

映画を見ながら数え切れないくらい笑ったり感動しているにもかかわらず。

そこが面白いようでつまらないようで。

良い作品というのは自分を通り抜けていくのかもしれない。

気づかないくらい多くのものが自分の網に引っかかっていくのだろう。

忘れた頃にまたそれがわかるのではないか。

彼の作品を見れば見るほど違いがわからなくなってくる。

そこには間違いなくウディがいる。

まくしたてる。

マンハッタンがある。

誰かを愛して悲しい結末が待っている。

どこまでもウディの作品なのだ。

彼のような作品、彼の映画のようなものを作れるのはもちろん彼しかいない。

今の時代においても。

これはものすごいことだと思う。

私生活も自分で作り上げた話もどこまでも率直である。

あまりにも正面から向き合っている、全力なのでそれに応じてユーモアというかひねくれ方が半端ではない。

最高に素直で、最高にひねくれている。

相反するものではない。

風景と音楽、そして何よりも人。

いい感じで通過していく映画。

期待も失望も、あらゆるものが流れていくし決して止まることはない。

何に後悔するかなんて全くわからない。

みんな自信を持って希望を持っているし不安なわけだ。

変な奴もいるしまともな奴もいる。

間違いなく個性というものは存在するし人はそれから逃げることはできない。

 

ニューヨークのすごいところは、その場所や文化が今でも残っているということ。

本当に今でもその場所に同じものがある。

それを白黒で見るのは新鮮だ。

夜はとっても暗く見えるし、だからこそ町の明るさもわかる。

あの橋の下から見ていた空はどんな色だったのだろう。

最初から最後までその音楽には圧倒させられる。

 

7週間なんて表現は日本では決してしないと思う。

それは二ヶ月と訳するのはちょっと違う。

そして、6ヶ月は長いのか短いのか。

 

チャプター1を書くのにどれくらいの時間がかかったのだろうか。

 

そして、あの時代からI ♡NYが存在していたことには驚いた。

 


Manhattan (Woody Allen) - YouTube