Carpe Diem

Think good thought.

あと一歩の幸せ

 

 映画のタイトルにでもなりそうだ。幸せや人生と言った言葉を使ってしまうとどうも文章に重みがなくっていくように感じられる。歴史がある文章や評価がある著者が書くとそうはなりにくいのだけど。人生において幸福を語ることは、なんていう堅苦しい文章は哲学者が書いた方が良いのかもしれない。小さな喜びや楽しみが日々の生活には存在する。そしてそれはあと一歩先に行ったところによく存在しているのではないかなあと思う。今日はそんな話について。

 どんなことが小さな幸せだろうか。もちろん小さくなくていい。けど、小さな幸せというときそれは大きな喜びのことを表しているのかもしれない。ささやかな日に上で役に立つものを見つけた時のほっとする気持ち、予想以上に美味しかったポテトの冷静スープを飲んだ時のような気持ち。周りに誰もいないのにほっとして顔から笑みがこぼれて声も出てしまう喜び。いろんなことがある毎日で、実際に悲しいことと同じくらい楽しいことは存在する。目の向け方を変えてみると実際は楽しいことの方が多いのかもしれない。だからいちいちそれを味わっている暇もないし無意識にそれに気づかないようにしているのかもしれない。当たり前だから。けど、毎日が楽しいことばかりでそれが当たり前だなんて考えている人はあまり多くはなさそうだ。

 今日が、今見ている風景がこれまでの人生で最高だということをよく私はいう。隣に人がいる場合はいつもおおげさだなあと言われる。からかっているように、ある人はあからさまにバカにしてくる、というより信じていないし信じる気もない。否定することに力を注いでいるようにも感じられる。その人は自分が感じたような経験をしたことがないのだろうか、もしくは極端に少ないのだろうか。正直に、本当に幸せだ、こんな景色はこれまで見たことがないしこれから先も見られないんじゃないかというふうに感動したことはなんどもある。毎日続けて感じたこともある。けど、それはとても個人的なことなのだろう。そういう発言をし続けると一つ一つの重みやありがたみがなくなってしまうと考える人もいるのだろう。その考えは私にとってはとても面白いものに映る。とてもユニークな視点のように思えるが。確かにそれで何かが色あせてしまったりしたら本当に困りますね、と笑いながら言いたくなる。

 私は空を見ることが好きだ。特に好きだ。人と比べたらどうなるのかはわからない。けど、私も空を見るのが好きでよく見ます、と明るく話しを合わせてくれるどんな人よりも空を見てきたと思う。小さい頃からよく空を見上げていた。そしてよく、写真を撮っていた。どれくらい好きかというと、同じ空を見て感動している知らない人を好きになってしまうほど好きなのだ。実際にそれは起こった。大学時代に空がとても綺麗に見える場所で私は昼食を食べていた。誰にも邪魔されないという表現が似合いそうな場所で。大きな窓と青い空。たまたま写真を撮っていたら隣に座っている女性も全く同じことをしていた。それに驚かされて空もそうなのだけど、なんだかその人を好きになってしまいそうだった。いろんな空を私は見てきた。春も夏も秋も冬も。朝焼けから夕焼けまで。それまでは夕日が最も美しいと思っていたがグランドキャニオンで朝日を見て初めて朝日の方が美しいのではないかという考えを持った。あれは驚きだった。国ごとに見える空は違う。太陽の高さだって驚くぐらい違う。アメリカはとにかく空が面白かった。いろんな表情があって飽きない。本当に美しいのだ。南国の空も一味違う。雲ひとつない青空もそうだが、程よく雲のある青空がこの上なく美しいとも思える。好きなこともどんどん違う場所に進んでいくことで新たな喜びを得られる。

f:id:nafk-10s231:20141030124915j:plain
 
f:id:nafk-10s231:20141030124935j:plain
 
f:id:nafk-10s231:20141030125002j:plain

 あと一歩進むこと。それは新たな関連を呼び覚ます。そして、これは他人が知らないんじゃないかと思うことを見つけた日になんかはとっても幸せな気持ちになる。人に話さずにはいられないものもある。もちろん相手はそのことを理解してくれることはないと知っていながら。好きなものとは、どうしようもなく進んでしまうもののことを言うのかもしれない。自分でこのあと一歩の感覚を理解すると楽しい。空もあと一歩進んで見たらもっと美しく見えるかもしれない。QueenのJewelsという有名なアルバムがあってそのうちの名曲は日本でも広く知られている。Somebody to Loveなんてとても良い曲だと思う。この上なく感動した記憶がある。けどそこで終わらなくてあまり知られていないJewels Ⅱを聴いてみる。するとGood Old-Fashioned Lover Boyという名曲に出会ったりする。普遍的なものが、皆のものが、とても個人的なものに変わる時。そこに人は喜びを感じるのではないか。自分であと一歩進んでいくこと。そこから生まれてくるものは最初は小さな幸せかもしれない。時には失敗が待っているかも。けど、そこには面白みがある。あと一歩先に、今日も幸せがあるかもしれない。

 

 


QUEEN: Good Old Fashioned Lover Boy - YouTube