The Visitor
ある老人と移民の物語。
何が問題なのか。
人の命以上に大切なものは、確かにこの世にはたくさんあるのかもしれない。
生まれた場所、肌の色や言語、いろいろな違いがこの世には存在する。
誰かの都合と、習慣と伝統と、人は何かに流されているように見えるが、それらすらも実は、自分たちが作り出したものかもしれない。
全てが変わりうるものにも、決して変わらないものにもなりうる。
自分の前にものすごく大切なものが現れた時、それを守ろうと行動することはできる。
しかし、自分の範囲でできることは限られている。
それぞれの人が、本当に大切なもののために行動したらよのんかなは果たして、全体として良くなってゆくのだろうか。
誰かのための些細な行動が、引き返せない悲しみを生むことも少なくない。
それでも人は、動かずにはいられない。
音楽がとても重要な映画。
最後のソロは圧巻。
あのような映画のラストを見たのは初めてだった。
いろんな視線が取り巻いている。
それでも、自分の為、周りのために動き出す男。