ベルリン、僕らの革命。
そのタイトルに少し興味を持って見てみたのだが、イメージとは異なった。
過激で、血が流れる現実的な革命ではなかった。
とっても現代的でソフトで遠回りの革命、革命にすら見えないものだと感じた。
タイトルは違う方が良いのではないか。
時に、深刻なことを伝えるにはその反対の要素を取り入れる必要がある。
ソフトなもの、優しさや柔らかさ。
けど、それらが入りすぎることで訳が分からなくなったり主張が弱まることもある。
そのバランスのと取り方が非常に難しいわけだ。
監督にしても、それを見る一人一人の人間にしても。
戦争の話も単なるラブストーリーなのかもしれない。
どんな物語に生と死、愛などは出てくる。
そのバランスの残り方、印象の比率がとても大切だろう。
割合が大きいものが、その人が感じたことなのだと思う。
ドイツらしい映画ではあると思う。
あまり見たことはないが。
音楽との結びつきもドイツらしかった。
それから景色。
山の緑の美しさは都市と非常に対比的で一発で雰囲気が変わるし納得させられた。
監督の人生の話を聞いたり彼のインタビューを見ているととてもはっきりした考えを持っているらしい。
それは十分映画で表現されていたのだろうか。
最大公約数は多かった気がする。
バランスを考えさせられる映画だった。
ホラーとは違う種類の緊張感がこの映画にはあった。
なんとなく怖い。
間違っていないのだがよくはない。
いつ正義が振りかざされるのか。
なんとなく落ち着かなくて気持ち悪い。
これこそ、不安に耐えて強くならなければいけないということかもしれない。
常に最前線にいること。
人間の懐の広さも感じた。
何が最も大切なのか。
そして、誰でも同じようなミスをする。
常に気づかせてくれるのは、迷惑かもしれないが第三者ばかり。
Trailer for THE EDUKATORS - YouTube
ユリア・イェンチがとても美しかった。
設定が少し分からないとも思ったが、当時ドイツはそのような感じだったのだろうか。
確かに知っていることよりも知らないことの方が多いのかもしれない。
けどとっても役に合っていた。
素敵な俳優だと思う。
他の作品は見たことないが、とにかくこの映画での彼女の存在感は圧倒的。