Carpe Diem

Think good thought.

人生をカラフルに

 

 カラフル。辞書でその意味を調べてみても幾つかの言葉が出てくる。単純に捉えて、colorがfulなので色が溢れているようなそんなイメージで良いのではないだろうか。カラフルはとっても素敵な言葉だと思う。しかしながら、日常生活でこの単語を使っている人に出会ったことはないし、そんな会話を誰かとしたこともないし、聞くこともない。自分がカラフルな人生を送りたいと言ったとしても、その言葉の意味はうまく相手に伝わらないんじゃないかと思う。きっと伝わらないしおそらく派手な、明るい、といった風にも取られると思う。それは仕方がないことなのだが。

 色彩にとんでいて多彩、華やか。そう、つまりはそういうことなのかもしれないが少し異なる。なんとなくポジティブなイメージを持ちそうになってしまうけど、ここでは独自の味付けや解釈をしていきたい。捉え方なんて人それぞれだ。色は数が多い。今でも増えているのではないかと思う。カタカナが特に多いように感じる。ブルーでも、その頭に何か言葉をつければ果てしなくブルーは生まれていくと思う。マリンブルーだけでは世の中の人は納得しないらしい。スカイブルーとマリンブルー、どっちが美しいかなんて誰にもわからない。けど、色の数は本当に多い。色に意味なんてあるのかはわからない。科学的に研究が行われているのかもしれないがよく知らない。ある色は人の感情に揺さぶりをかけるだろう。むしろ、人間が反応しない色というものはないのかもしれない。色がない世界で生きたことがないように。もし世界に色がなかったら、なんて考えたことすらない。それくらい色があることは当たり前のことだし、人間の日常にも深く結びついている。意識的にも、無意識上でも。そして、ポジティブな色がある限り、ネガティブな色も存在するのだろう。だから、カラフルな人生を送ると言った時にはその両方を含めていかなければいけない。特定の色だけを選択しているととてもカラーに満ちているとは言えない。気付いたら満たされているのではなくて、自分で満たしていく必要があるのだ。しかもいろんな色を使って。

 生き生きした、変化に富んだという意味もあるらしい。根元はやはり同じだ。変化に富む。それは大事なことだろう。自分にとっても世界にとっても。単色の世界だったらどうなってしまうんのだろう。生き生きしていないと、変化に富むことができないと言われているような気もするが、その真偽のほどはわからない。カラフルに関してもう一つ思っていることがある。もし、自分を一色の色に例えるとしたら何になるだろうか。そんなことはもちろんどうでもいいことの一つなのだが。人からそんなことを聞かれたら少し気に触ると思う。もしくは、無関心から回答を拒むかもしれない。大抵の人は短い時間で好きな色を答えてしまうそうだ。しかしそれを聞きたいなら、好きな色はなんですかと聞けばいいし、答えを間違えてしまったり考えていないのはおかしい。そして、自分は何色になるだろうか。ありきたりの話になってしまいそうだが、皆人それぞれで、色は違うと思う。正確には、同じにはなり得ないと思う。基本的に。時に、結果として誰かと同じになってしまうことがある。けどそれは結果だ。普通に生きていてなんて表現はおかしいが、同じ様に生きている人はこの世に一人たりともいない。自分の1日の時間配分は家族の誰とも同じはずではない。どんなニュースを見て、どんな本を読んで、どんな種類の人と接しているのか。思っている以上に違うはずである。考え方や生き方は本来皆違うものだと思う。そしてそれは正しいはずだ。結果的に何人か、特に多くの人が同じ道に収まるものの、本来は違うはずだと。それこそがカラフルである。

 色に限りはないと思う。そして、自分で名付けることも作り出すこともできると思う。そう言って否定されるとは思わない。けど、受け入れられるともあまり思えない。常識だし納得がいく、けどなんとなく受け入れたくないことが世の中にはいっぱいある。自分で考えたこともそうだし、社会でそう決まっているからと思考停止しているものも含めて。そして、あなたを一色に、一つの色に例えるとしたらなんと答えるだろうか。青。と答えたらなんとなくイメージもわくし、会話も成立しやすいと思う。けどそれが聞いたこともないような自分で作り出した名前の色だったら、相手は納得しないし、嘲るかもしれない。色は無限だということをわかっていながら。限りなく透明に近いブルーならOKかもしれないが、溶けそうな雪が日陰で硬くなっている色だったらもう伝わらないかもしれない。

 カラフル。カラーに満ちていること、それは楽ではないけど楽しいと思う。決して派手で生き生きしているということだけが強調されないことを願う。自分はどんな色なのだろうか。それはわからないが、人は皆、違う色であるのは確かなはず。そしてそれは、探そうとすればすぐに見つかるものだ。