Carpe Diem

Think good thought.

まだ訪れるべき場所がある

 

 行ってみないとわからないことはたくさんある。どのような景色が見られるのか。どんな人がそこに住んでいて、何を食べていて、どんな言葉で会話をしているのか。自分がそこに住むことになったら暮らしていくことは出来るのか、何が日常での楽しみになるのか。仕事でその街に転勤することになったらと想像してみる。駅前に住むのが望ましいのか、少し離れてでも広い一軒家を持ってゆったりとした生活を送ろうか。家賃はどれくらいで近所にはどれくらいお店があって何時まで営業しているのか。興味を持ってみると知りたいことが山ほどでてくる。

 まだ、自分には訪れるべき場所がある。

訪れるべきと言うと不思議な表現にも聞こえるが、とにかくいろんな場所にもっと行ってみても良いということ。学ぶことは決してつきない。

 行ってみてたくさんのことに気づく。空気がとても美味しい。人口も多いはずだし国内でも有名な場所、経済や政治の中心であるはずなのに街を歩いている人がやけに少ない。家路を急いでいる人ばかり。中心となる駅の混雑する時間が明らかに決まっていて、その時間を除くと観光客がまばらにいる程でしかない。面白い発見ばかりである。自分が予想していた通りでも満足したり納得できたりする。予想と少し、大きく違う事実を発見できたらそれは嬉しい。予想を裏切られることを人は常に期待しているはず。

 そして、最も驚かされることは、自分がまだまだ知らなかった発見があるということだ。その場所に行ってみて、そして時に、帰ってからそのことに気づく。いろんな知識や経験があって予習をしていろんなことを学び現場に確認しにいく。それはそれでもちろん楽しくて充実している。しかしながら、自分が考えもしなかったことに出会う時、その場所を訪れたことの意味というか、行くことの大切さを強く感じる。そんな問題があることが、そんな問題が存在することすら知らなかった。知る機会もなかったし問題として捉えようとしたこともなかった。そんなものに必ず出会う。

 予想していなかった出会い。それは人との出会いだけではない。機会。いろんなことはそこを訪れてみないとわからない。どんな準備も及ばないかもしれないし、これまでの経験や知識のすべてをまた最大化する機会になるかもしれない。そんなものは、決して無くならない。だからこそ、まだまだ訪れるべき場所がある。

それは例えば、空の青さであり、夕日の美しさであるかもしれない。